生きものから着想を得た最新科学バイオミミクリーの企画展「Nature LAB」を開催します

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企業・団体の協力のもと、生きものが持つ優れた性質を技術開発に活かす「バイオミミクリー」をテーマにした企画展を開催いたします。

◆バイオミミクリーとは?

地球上の環境に適応し、さまざまな能力を身に着けてきた生きものたちの形態、機能、能力などを模倣し、新技術の開発やモノづくりに活かそうという考え方を「バイオミミクリー(生物模倣)」といいます。実際に、ハスの葉の撥水性を再現した食品のフタや、壁や天井に張り付くヤモリの手足の構造を参考にしたテープ、カタツムリの殻を模倣した汚れの付きにくいタイルなど、バイオミミクリーによって生み出された商品や技術が多数存在しています。

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ガラスに張り付くヤモリ(左)の手足の構造を参考にすることで、接着剤を使用しないテープを開発(右:ShineGrip™の拡大写真/信越化学工業株式会社)

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水を弾くハスの葉(左)の構造を参考に、撥水加工を施したヨーグルト のフタが誕生(右:トーヤルロータス®/東洋アルミニウム株式会社)

◆企画展「Nature LAB ~自然の法則を活かした未来のデザイン~」

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構造色インクジェット技術による印刷(富士フイルム株式会社)

本企画展では、バイオミミクリーによる商品や技術開発に携わった14の企業・団体の協力のもと、商品とモデルになった生きものの性質について展示紹介いたします。なかでも、本企画展の看板は色素を使わずに微細構造由来の光の反射で色を見せる「構造色」の印刷技術を用いて制作される予定です。

SDGsに貢献する科学技術として注目

地球環境問題が深刻化するなか、生きものから学ぶ技術「バイオミミクリー」は、ときに、エネルギーや資源の無駄を解決する糸口となることがあります。今回展示する商品の中にも、鳥の翼の形を参考にすることでエネルギー効率が上がり、省エネルギー化を実現できたエアコンのファンや、ホタテの形状を参考にすることで周囲の環境との親和性を高めたテトラポッドなどがあります。

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鳥の翼の形を参考にしたエアコンの室外機プロペラファンでは、送風効率が大幅にアップした(シャープ株式会社)

◆大阪ECO動物海洋専門学校との産学連携プロジェクト

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フラスコの中で動き回るペンギンの展示

大阪ECO動物海洋専門学校(大阪市西区)の産学連携プロジェクトの一環として、学生による企画提案があり、バイオミミクリーの企画展が採択されました。2025年1月26日(日)には、企画立案や展示準備に携わった学生による展示解説も予定しています。

また、他の学生が考案した「3D画像の生きものがフラスコの中を動き回る」作品も同時期に展示します。


1.企画展概要

企画展名:átoa×大阪ECO 学生発プロジェクト Nature LAB ~自然の法則を活かした未来のデザイン~

開催期間:2025117日(金)~224日(月・祝)

開催場所:アトア3FOYER

観覧料:無料 ※別途入場料が必要

展示内容:モデルになった生きものの性質や実際に開発された商品・技術を実物とパネルで展示解説

協力:シャープ株式会社・富士フイルム株式会社・信越化学工業株式会社・株式会社LIXIL・東洋アルミニウム株式会社・本州四国連絡高速道路株式会社・甲子化学工業株式会社・清水建設株式会社・北海道猿払村・猿払村漁業協同組合・株式会社ササキ・株式会社不動テトラ・日本国土開発株式会社・株式会社TBWA HAKUHODO・滋慶学園グループ大阪ECO動物海洋専門学校 ※順不同

2.学生による展示解説

開催日時:2025126日(日) 11:0015:00 ※随時解説予定

参加費:無料別途入場料が必要

解説内容:実演や体験を交えながら、生きものの構造や能力を参考にした商品・技術について解説

解説者:大阪ECO動物海洋専門学校の学生