【追記】展示は終了しました。
展示期間中にウミガメ保全につなげる研究データ取得に取り組みます
アトアでは、「むろと廃校水族館」(高知県室戸市、館長:若月元樹)の協力を得て、混獲後保護されたアオウミガメを期間限定で飼育展示し、視覚、学習能力、形態・成長等に関する研究データを取得するなど、ウミガメ保全につなげる調査・研究に取り組みます。
今回対象となるのは、高知県沖の定置網に混獲され、むろと廃校水族館で保護飼育されていたアオウミガメ2個体です。
アトアではウミガメの常設展示は行っておりませんが、ウミガメの保全活動に取り組む「NPO法人 日本ウミガメ協議会(会長:松沢慶将)」に所属し、ウミガメの研究に取り組む職員が在籍しています。近年日本国内では秋~春にかけて高病原性鳥インフルエンザが確認されるようになり、アトアにおいても、国内で感染が確認されると、飼育鳥類への感染対策として屋根などが無いペンギン水槽の一部エリアを閉鎖し、屋根や防鳥ネットで覆われたエリアに集約して展示しています。
感染対策期間中の空いている水槽を活用してウミガメの調査研究に取り組めないかという職員の発案に、むろと廃校水族館の協力を得て今回の期間展示が実現いたしました。
大阪湾にもウミガメは生息しており、しばしば衰弱して発見される個体がいます。今後、アトアでも関係各所と連携し、ウミガメの保全活動に取り組んでいきたいと考えています。
概要
1.展示期間:2022年11月2日(水)~春ごろを予定
2.展示種: アオウミガメ 2個体
3.展示場所:4階 SKYSHORE
4.調査研究内容(予定)
1)視覚に関する調査研究:色覚、形の認識、水中空中での分解能、動体視力
2)学習に関する調査研究:自己や他者の認識、学習行動
3)形態・成長に関する調査研究:骨格の成長
上記テーマに関する基礎データ取得を試み、生態解明・海洋ゴミ誤食問題など、危機回避につなげることを目指す。
5.協力: むろと廃校水族館
高知県室戸市の廃校(旧椎名小学校)の校舎を利用して2018年にオープン。館内では室戸の定置網で獲れた魚たちが展示され、25mプール(またの名を大水槽)ではウミガメやサメが優雅に泳ぐ様子が観察できる。指定管理者:NPO法人 日本ウミガメ協議会