こんにちは~
今回は、生きものの健康状態を知るためにはとっても大切な、体重測定についてご紹介いたします。
さて、いきなりですが、みなさんは生きものの体重をどうやって測っていると思いますか?
私たち人間の場合だと、
お医者さん:はーい、体重計載ってくださいね~
体重計:ピッ!
お医者さん:はーい、いいですよー。〇〇kgですね!
なーんて会話をして測りますが、生きものにはそうはいきません。
今回は、パターンに分けて生きものの体重をどうやって測っているのかご紹介します!
パターン1 別のケースに入れて測る場合
例えば、カメレオンなど別のケースに移動できるサイズの生きものの場合は、体重計の上にケースを載せて、そこに移動させて測ります。
ケースへ移動中...
移動完了!体重チェック中( ..)φ
カメレオンは木の枝につかまって生活するので、つるつるのケースの中へ移動するよりもケースのふちを掴んでいる方が落ち着くみたいです(*'▽')
体重測定が終わったら飼育エリアへ戻します。体が安定するように、戻すときはカメレオンの乗っている手を枝に近づけて自分で帰っていくのを待ちます。
手からゆっくり移動するので、待っている間に計測した体重をメモします。
このパターンの生きものは、ケースに入るサイズの生きもので、そんなに動かなかったり、動きがゆっくりだったりする生きものたちです。では、ケースに入らない、またはよく動くのでケースからすぐ出て行ってしまうようないきものの場合はどうするのでしょうか?
パターン2 自分で体重計に乗るのを待つ場合
例えば、ワラビーたちです。

ワラビーたちは開館前にエレメンツを自由に散歩しているので、その時間に体重を測っています。
ワラビーについて紹介したブログはこちら↓
ここで、体重を測る際のポイントをご紹介!体重計に乗った際にしっぽなどの体の一部が床についていると正確な体重を測ることができません。なので、しっぽなどを含めた体のすべて乗っているかどうか、ということを私たちは体重測定の際にとても気をつけています。
しかし、しっぽが長いワラビーたちの体にあった体重計はもちろん市販で売っていないので、市販のスケールに飼育員お手製の木の台をつけて、ワラビーがのりやすいかつ安定して測りやすいように工夫した体重計を使います。

アトアのワラビーたちは体重計を持ってくると、気になるのか自分から乗ってくれます。
ゆっくり近づいて~

しっかりにおいをかいで確かめて...
乗った!計測中...( ..)φ
一度乗るとしばらくじっと乗ってくれることが多いので、そのまま計測します。降りるときもほぼ同様の手順で自分からおります。
パターン3 餌で誘導して自分で体重計に乗ってもらう場合
ゾウガメなどがこちらのパターンに当てはまります。
カメたちは体が大きくゆっくり動き、乗るのを待っていると時間がかかりすぎたり、うまく乗れなかったりするため、上手に乗れるように餌で誘導して体重を測ります。
使う体重計はこちら。

ワラビー同様市販のバースケールに木で作った台を載せています。
ゾウガメは日中散歩するので、(散歩についてのブログはこちら アトアのアルダブラゾウガメに会いに行く!)散歩に出ていくためにスロープを降りるその道中に体重計を置いて計測します。
体重計の近くまで降りて来たら、餌で誘導を始めます

餌で誘導し、木の台の中に体を収めます

計測中( ..)φ
アトアのゾウガメ4頭のうち、3頭のメスは体が小さいので少し場所がずれても計測できるのですが、オスは体が大きくて木の台ギリギリのサイズなので、餌を使って場所を微調整しながら載せます。
体重計に乗ろうとするオス(後ろの個体は順番待ち中...)

パターン4 サインで体重計に乗る場合
カワウソなど一部の生きものでは健康管理のためのトレーニングを行っていて、サインで体重計に乗ることができます。サインを出すと体重計へ向かい乗ってくれます。

次に、「待て」のサインを出すと体重計の上で止まって待ってくれます。

写真に写っているげんげんは上手に乗ってくれることが多いのですが、もう一頭のお浜はしっぽが床についた状態で「待て」をしてしまうことが多く、惜しい!となることもあります。
げんげん(左)とお浜(右)
さて、今回はいきものの体重測定についてご紹介いたしました!
健康管理の指標になるので、これからもしっかり測っていきものの健康を守っていきます(`・ω・´)