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チンアナゴやタツノオトシゴを眺めながら絵本を読みませんか? 読書の秋!企画展「海の中のふしぎな本棚」開催中

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◆海の中の本棚!?

átoa2階にある「MARINE NOTE(マリンノート)」。そこでは、波のように青く揺らぐ光と海を感じる爽やかな香り、そして、たくさんの円柱状の水槽に囲まれて、まるで海の中を浮遊しているかのような感覚を味わうことができます。

そんな空間に、この度、水の生きものに関する絵本を集めた本棚が登場しました。その名もズバリ、「海の中のふしぎな本棚」です。

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◆絵本を読んで、水槽の生きものを見て!

チンアナゴがどんなふうに餌を食べて、どんなふうに排泄するか知っていますか? たくさん並んでいるイメージが強いチンアナゴ。チンアナゴの絵本には、チンアナゴが餌を食べる様子や排泄する様子が登場します。実は、仲間とケンカをする場合があることも知ることができます。

絵本でチンアナゴのことを知ったら、きっとチンアナゴを実際に見たくなるでしょう。そんな時は、本棚のすぐ横にあるチンアナゴの水槽を眺めてください。知識を得てから見ると、今まで見えていなかった姿を見ることができるかもしれませんよ。

本棚には、小さなプランクトンから現生最大の魚であるジンベエザメまで、さまざまな水の生きものに関する絵本が並んでいます。アトアにはジンベエザメはいませんが、展示ゾーンには、ネコザメやテンジクザメなどのサメが展示されています。比較して観察してみてもおもしろいかもしれません。絵本を読んで知的好奇心を刺激された後に見る生きものは格別です。

もしかしたら並んでいる絵本だけでは物足りなくなって、もっともっと絵本を読んでみたくなるかもしれません。そんなときは、企画展で配布している水の生きものに関するおすすめ絵本リスト(※)をご覧ください。約100冊の絵本について、簡単におすすめポイントをまとめていますので、きっと読みたい絵本に出合えると思います。また、3階のátoa LAB(アトアラボ)には図鑑・写真集・小説など幅広いジャンルの本が約2500冊並んでいます。アトアラボでも読書の秋を満喫できると思います。

※リスト作成:松田素子(絵本編集者)・久賀弥生(小学校理科支援員・絵本講師)・相澤志保子(ネイチャーゲームリーダー)

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◆絵本の魅力

骨には、その生きものの機能や進化の歴史などを知るための情報がたっぷり詰まっていますが、生きている状態で骨をお見せするのはなかなか難しい...。そこで、絵本の登場です。展示中の絵本を読めば、ペンギンがヨチヨチ歩く秘密もイルカやクジラが哺乳類である秘密も知ることができます。

絵本の魅力は昔話や創作物語だけではありません。生きものをはじめとした自然科学について、読者に寄り添って伝えてくれる素敵な絵本がたくさんあります。そんな絵本は、わかりやすい絵や楽しい絵、時には写真によって、たくさんの「なぜ?」「どうして?」という疑問に答えてくれます。読んでいると、大人も子どもも、知る楽しさがどんどん湧いてきます。難しい仕組みや現象について、専門用語をできるだけ使わずに伝えるというのは本当に難しいことです。優れた絵本はそれをやってのけます。一見シンプルに見える絵本でも、背景には専門書に引けを取らないくらいの努力が隠されているのです。今回の企画展にアドバイザーとして関わってくださった松田素子氏も、そんな魅力的な絵本をたくさん編集・執筆されてきました。

もしかしたら「絵本なんて子どものもの」「長い間、絵本なんて手に取っていない」という方もいらっしゃるかもしれません。でも、絵本は子どものためだけにあるわけではありません。この企画展をきっかけに素敵な絵本や生きものに出合っていただけると嬉しいです。そして、もし絵本を通して生きものの魅力を知っていただけたら、ぜひ自然の中にも足を運んでみてくださいね。たくさんの不思議が広がっていて、たくさんの知る楽しさを感じることができると思います。

企画展「MARINE LIBRARY 海の中のふしぎな本棚 -水の生きものと絵本-」の概要はこちら

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