みなさま、こんにちは!
アトアには沢山の魚たちが暮らしています。
派手な装いのものから、レイアウトに溶け込むような地味な色合いのものまで、それぞれ個性豊かな体色をしています。
今回ご紹介するのは、そんな中でもひときわ目を引く鮮やかな魚・・・
「ニシキテグリ」です!
ニシキテグリは、別名「マンダリンフィッシュ」とも呼ばれ、小型の魚です。
なんといってもその最大の特徴は、見る人を惹きつける鮮やかなカラーリングと独特な青色の模様。その美しさからダイバーや熱帯魚ショップでも大人気なんです。
しかし、ただ鮮やかなだけではありません。
実はこのニシキテグリの青い体色には、他の魚とはちょっと異なる、特別なヒミツが隠されているんです!
ほとんどの青い魚は「光の反射」で青く見える!?


こちらは同じくアトアに暮らす青色の魚たち。まずは、彼らをはじめとした多くの青い魚が、どのように青く見えているのかご紹介します。
一般的に、魚の体色は、「色素胞(しきそほう)」という色素を含んだ細胞によって作られています。この色素胞の組み合わせや配置によって、美しい体色やさまざまな模様が生み出されます。
一方で、スーパーや食卓によく並ぶイワシやサバ、サンマなどの銀白色の魚には、「虹色素胞(こうしきそほう)」という細胞を持っています。これは光が当たるとキラキラと反射する細胞で、魚の体を輝かせています。
実は、多くの青い魚も、この虹色素胞を持っています。
ただし、銀白色の魚が持つものとは少し違い、とても薄く何層にも重なっているのが特徴です。光がこの構造に当たり、青色の波長が反射することで、青色が生まれます。
このような光を反射する構造から生まれる色を「構造色(こうぞうしょく)」と呼びます。
つまり、多くの青い魚は、構造色によって青く見えているんですね!
「本当に青い」魚、ニシキテグリ
ではニシキテグリは何が特別なのでしょうか?
それは、なんと・・・
「青い色素」を持っている、非常に珍しい魚なんです。
ニシキテグリは、構造色ではなく青い色素胞によって青い体色をしています。現在、この青い色素胞を持つ魚は、ニシキテグリとその仲間の2種でしか確認されていません。
つまり、ニシキテグリは「本当の青色」を持つといえる、とてもレアな存在なんです!
さて、今回は青い魚の体色のヒミツについてご紹介しました。魚たちの体色や模様は生きるために、独自の進化をしてきた結果です。
目立つために派手な色になったり、身を隠すために地味な色になったり、光を巧みに利用して"青く見せたり"・・・と理由があります。
そんな中でも、ニシキテグリは「本物の青色」を持つ、ちょっと特別な魚です。
アトアでは、3階のGARLLEYエリアの水槽で暮らしています。ぜひ会いに来た際は、青色のヒミツについて思い出してみてくださいね!