以前「ペンギンのウンチってどんなウンチ?」というブログで『「ウンチ」はとても大切な健康のバロメーター』とご紹介させていただきましたが、ウンチは実に様々なシーンで活躍します☆
今回はもう少しウンチの世界を広げてみたいと思います!
「ウンチ」は様々な情報を得ることができるとーっても便利な優れものなんです。
ウンチから調べることの1番のメリットは、動物たちにストレスを与えることなく調べることができるということです!
例えば「血液検査」となると、採血に慣れている個体でなければ、保定をしたり全身麻酔をかけたりして採血をする必要があり、少なからず負担を与えてしまいます。しかし、ウンチであれば、基本的に動物たちが自然にしてくれたウンチを採取して調べるので、動物たちに何の痛みも苦痛も与えずに調べることができます!
|
![]() |
では、いったいどんな「ウンチ」の活用法があるのでしょうか?
例えば、新しい動物がやってきたときには、ウンチを検査して寄生虫や悪い細菌はいないかチェックすることで、ほかの動物に病気を移さないようにします。
また、ウンチの中のホルモン値から排卵や性周期、妊娠の有無、精巣機能などを調べたり、コルチゾール値(生理学的ストレス評価の指標としてよく用いられる)からストレスの状態を客観的に評価するなどといった研究も進められています。
野生動物を対象とした現地の調査でも、ウンチはとても優秀です★
ウンチがあれば、ウンチをした動物種がそこにいた証拠になりますし、ウンチからどんなものを食べていたのかわかる場合もあります!
また、DNA解析をすることでより詳細な情報が得られる可能性も!
アトアでは、帝京科学大学動物園動物学研究室との共同研究として、ウンチを使った「ゾウガメの消化速度と代謝に関する研究」に参加しています。ゾウガメに普段の餌と一緒にヒマワリの種を与えて、その種がウンチになって体の外に出てくるまで何日かかるのかを記録しています。(研究についてはこちら:https://atoa-kobe.jp/research/archive/2023/353.html)
ヒマワリの種を与えてから、毎日ゾウガメがウンチをするたび入念に中身をチェックします。種を見つけたときには、なんだか宝物を見つけたような感覚になります(笑)
![]() |
![]() |

「ウンチ」・・・奥深し・・・
まだまだ「ウンチ」の魅力は底知れず★