átoa Blog
アトアの実は・・・

意外な!?飼育員のお仕事

Let’s Share!

「飼育員のお仕事」って、どんなイメージがありますか?

3つの「ジ」は飼育員のお仕事としてよく紹介されるので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
「3つのジ?知らない!」という方のために、簡単にご説明します。

飼育員のお仕事 3つの「ジ」

①掃除(そうじ)

これはわかりますね!動物の生活環境を清潔に保つお掃除です。

3つのジ「掃除」.jpeg

②調餌(ちょうじ)

動物たちの餌を作ること(調理の「理」ではなく「餌」と書きます)

3つのジ「調餌」.jpg

③給餌(きゅうじ)

動物たちに餌を与えること

3つのジ「給餌」.jpeg

基本的には、この3つの「ジ」が飼育員のメインのお仕事です。
「ふんふん...いかにも飼育員らしい仕事だなぁ」という感じでしょうか。でも実は、飼育員にはこの他にも意外なお仕事があるんです。
今日は、その中から私がátoaのオープン当初から携わっている「意外な!?飼育員のお仕事」についてご紹介します。

飼育員の意外なお仕事

それは・・・átoaのいきものたちをモチーフにしたオリジナルグッズの監修です!
átoaの1階にあるミュージアムショップでは、オリジナルグッズが多数販売されています。

ショップオリジナルグッズ売り場.jpg

その商品が店頭に並ぶまでの過程で、飼育員が監修に入ることがあるんです。なぜなら、動物たちの正しい特徴を伝えるためには、専門知識を持つ飼育員のチェックが欠かせないからです。

デザイン段階のイラストや試作段階のぬいぐるみが、突然やってくることもしばしば。
資料や試作品を前に「なんか違うけど、どこが違うんだろう...?」と、まるで間違い探しのように細部をチェックします。

リアルさを追究したものから、デフォルメされた可愛いものまで様々ですが、水族館が公式に出す商品ですから、間違った情報は絶対に出せません!

飼育員の監修ポイント!

例えば、指の本数エラの数甲羅の模様が実物と違っていたので修正をお願いしたこともあります。
さらに「このいきものを描くなら、この特徴は必ず入れてほしい!」と、飼育員ならではのこだわりポイントを注文することもあります。
「このいきもののあそこってどうなってたっけ?」と思ったら、すぐに実物を見に行けるのも飼育員の特権。改めてじっくり観察し、勉強する機会にもなっています。

時には、オリジナルグッズのアイデアそのものを出すこともあります。
例えば、ベテラン飼育員が考えた「ブラインシュリンプ(アルテミア:小さなエビの仲間)のぬいぐるみ」案。とてもマニアックでしたが、残念ながら商品化は見送りに...(笑)

ブラインシュリンプ.jpg

もし皆さまにも「こんなグッズがあったらいいのにな〜!」というアイデアがあれば、ぜひ教えてください。もしかすると、その声が形になるかもしれません

実際に、現在はお客様から要望の多かった"あの動物"のぬいぐるみを作るために、裏でひそかに動き始めています...★お楽しみに!

モザイクまんくん.png

オリジナルグッズのすべてに飼育員の監修が入っているわけではありませんが、ぜひ手に取って、こだわりポイントを感じたり、実際のいきものと見比べながら観察したりして楽しんでいただけると嬉しいです。

おまけ~これまでのこだわり商品の一部をご紹介~

●ハダカデバネズミのスイートポテト

デバスイートポテト.jpg

インパクト大の人気オリジナル商品。
「体のしわをしっかり表現してほしい」というリクエストを反映してもらいました。
箱にはハダカデバネズミの解説も載っているので、ぜひ捨てずに読んでみてください

●お浜とげんげんクリームサンドクッキー

「お浜」「げんげん」はいずれもátoaで飼育しているコツメカワウソの個体名)

お浜とげんげんクッキー.jpg

製作陣と一緒に2頭を観察しながら特徴や性格を伝えて作られた商品。見事に個性が表現されていて、私のお気に入りです。よく手土産にしています

ぬいぐるみ「アルダブラゾウガメ」

ぬいぐるみ「ゾウガメ」.jpg

甲羅の枚数が本物と同じ!ちなみに、átoaで飼育している「ショコラ」がモデルになっているのですが、なんと「ショコラ」の特徴であるコの字型の傷まで再現されています。モデルが明確にわかるのも嬉しいポイントです。

●ぬいぐるみ「コツメカワウソ」

ぬいぐるみ「カワウソ」.jpg

コツメカワウソの名前の由来ともなった小さな爪がついていたり、足の裏には肉球もついていたりと細部までこだわり抜かれています。ぜひ実際に手に取ってご覧ください!