今回のブログでは、偉大なるカゴカキダイについて、その活躍をご紹介したいと思います。


野生では隠れ家の多い岩がごつごつしているような場所で数匹の群れをつくって暮らしているカゴカキダイ(写真左)、アトアではGALLERYにあるサンゴの水槽(写真右)で見ることができます。
このカゴカキダイ、雑食性で人工飼料やアミエビなどいろんなエサを食べますが、なんとイソギンチャクも食べるんです!!!(超重要)
イソギンチャクにも様々な種類があり、アトアで展示しているイソギンチャクもいますが、中には招かれざるイソギンチャクもいます。
通称カーリーやちぎれと私たちに呼ばれているイソギンチャクたちです。(以降、カーリーと呼びます)。
以前、別のブログでもこのイソギンチャクについて少しご紹介しました。
ブログはこちら▶▶▶お掃除係の裏事情
なぜ招かれざるのかといいますと、爆発的に繁殖して水槽全体をカーリー畑に変え、触手の毒で他のサンゴや生きものをいじめたり、餌を奪ったり、見た目を悪くしたり、あげくの果てには魚を食べてしまったりするからです。なので、私たち飼育員にとっては天敵とも言えます。
海水の水槽によく発生するこのカーリーたちですが、今回はサンゴの水槽にて爆発的に発生してしまいました。そして、毒の弱い種類のサンゴたちがカーリーに餌や場所を奪われて弱る...という最悪の状況に陥ってしまいました。
↓当時の水槽。(赤丸で囲ったところがカーリーのひどい箇所。多すぎる...((+_+)))

飼育員側も、もちろんこうならないように抵抗しました。以前のブログで紹介していたフチドリカワハギを入れたり、駆除剤でちまちま駆除したりしていましたが、カーリーの繁殖能力が高すぎて根絶できず...。最終的には、もうあきらめて全部落水※して駆除しようか、とも考えていました。
※落水とは:水を全部抜いて掃除すること。掃除の間は、生きものたちは別の水槽に移動させる。水の変化に敏感なサンゴたちにとって、一時的にほかの水槽に移動してまた落水後の水槽に戻ってくることは大きなストレスになる。(あととても飼育員が大変。)できるだけやりたくない...。
この絶望的な状況で登場したのが、
われらがヒーローカゴカキダイです。
カゴカキダイの活躍で、こうなりました!!赤丸内にご注目ください!!



Beforeの方にはカーリーの白っぽい触手がわっさわっさしているところが見えるかと思いますが、Afterの方ではほとんどいなくなっています!!
ありがとう、カゴカキダイ...(´;ω;`)
そして、カーリーをたくさん食べたカゴカキダイたち、他の魚たちのエサも食べすくすく育ちました。

カーリーを減らし、大英雄のカゴカキダイですが、サンゴもかじることがあると言われているので、カーリーがいなくなって食べるものがへり、試しにかじったらサンゴがおいしい!とはならないよう、ほかの餌を与えつつ(引っ越しも検討しつつ)、これからもカーリーが現れないように頑張って働いてもらおうと思います。
今回はサンゴの水槽でのカゴカキダイの大活躍をご紹介しましたが、実はカーリーで困っている水槽はサンゴの水槽だけではありません。みなさんがアトアに遊びに来ていただいたときには、別の水槽でもカゴカキダイが活躍しているかもしれませんね!
サンゴ担当飼育員