átoa Blog
アトアの飼育日記
MARINE NOTE 生命のゆらぎ
日常

生きものたちの落とし物

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アトアの飼育員の仕事の1日は、水槽の見回りから始まります。

生き物たちの調子問題ないか水槽設備に異常がないかなど、隅々まで観察します。

日々観察していると、いろいろな魚たちの落とし物が見つかることがあります。

今回は、2階MARINE NOTEのゾーンで一番大きな円柱水槽(名称:メガシリンダー)の落とし物を紹介します。

メガシリンダー.jpeg
メガシリンダー
 
水槽の底に注目_トリミング.jpeg
水槽の底に注目☝

水槽の底を見てみると、中央に白い棒状のものが落ちています。

よく探す1~10cmぐらいの様々なサイズのものがたくさんあります

水槽内には、ウシバナトビエイやドチザメ、ユメウメイロなど7種の生きものが暮らしていますが、誰の落とし物なのでしょうか?

メガシリンダーは、定期的に飼育員が潜水掃除しています。その時に落とし物を回収しています。

たくさん集まった落とし物.jpeg
たくさん集まった落とし物

回収後に洗ってみると、いろいろな形のものが混ざっているのが分かります。

では、ざっくりと選り分けてみましょう。

餌の魚の骨の欠片_トリミング.jpg
エサの魚の骨の欠片

まず、棘や四角いものは、エサに使用しているアジやサバなどヒレの棘や、脊椎などの骨です。

魚の骨などは完全に消化されずに、排泄物に混ざって水槽の底に溜まるんです

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サメの歯

次は、とても小さく数ミリサイズのもので、これらはサメの歯なのです。

メガシリンダーには3種類のサメの仲間が暮らしています。

よく見ると歯の形が違うので、どのサメの歯か見分けることができます。

ウシバナトビエイ.JPG
ウシバナトビエイ
 
ウシバナトビエイの歯_トリミング.jpg
ウシバナトビエイの歯

そして、水槽の外からも確認できた白い棒状のものは、なんと!ウシバナトビエイの歯なのです!

この棒状の歯はどのように生えているのか、想像つきますでしょう

サメの歯、テレビや本でトゲトゲした歯がずらりと並んだ顎を見る事があると思いますが、エイの顎見ることは少ないかと思います。

それでは、こちらのウシバナトビエイの顎の標本をご覧ください ↓ ↓

文字入れ②.jpg

正面から見ると上顎と下顎のそれぞれに棒状の歯が横一列に並んでいます。後ろから見るとその歯はベルトコンベアーのよう何列にも続いており1枚の板のような平らな歯になっています。ウシバナトビエイは、この平らなを使い、貝類や甲殻類など硬い殻をバリバリとかみ砕いて捕食しています

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なぜ水槽に歯が落ちているのかというと、サメやエイ古くなった歯が抜けていくからです。

実は、サメやエイは口の後ろ側で常に新しが出来ており新しい歯に押し出される形で古い歯が脱落し、ベルトコンベアーのように歯が新しく生え変わる仕組みになっているのです。

約二年分.jpeg
約2年分

抜け落ちた歯は潜水清掃のたびに回収して、約2年でお茶碗1杯分くらいまで集まりました。今後も引き続き集めて、ぜひいつか展示できたらと思います。